メンタル不調

夫婦関係に悩んでいる方へ
「昔のように笑えない」
「こんなことで泣かなかったのに」
このように感じることはありませんか?
心の不調は突然起こることもありますが、日々の我慢や寂しさ、身体や環境の変化が少しずつ積み重なって出てくることもあります。
たとえば、スキンシップがつらく感じたり、セックスレスになったりしたとき、「自分がおかしいのでは」と自分を責めてはいないでしょうか。
その悩みの背景には疲労やホルモンバランスの変化、体調不良、性的欲求の程度、夫婦の関係性や価値観の変化など、さまざまな要因が複雑に絡み合っていることがあります。ですので、原因は一概には言えないのです。
大切なのは「気のせい」にしないことです。そして「自分が弱いから」と単純化しないことも大切です。心と体と夫婦の関係は、それぞれ強く影響し合っているのです。
モラハラやDV
「最近パートナーの顔色ばかりうかがっている」
「怒らせたらどうしよう」
そんな感覚が続いているなら、心のどこかで「これは普通じゃないかも」と感じているはずです。
いつもパートナーの機嫌を優先してしまったり、反論すると威圧、無視、暴言が続いたりしていませんか。また、お金や行動、自分の気持ちまでコントロールされているように感じたり、自分には価値がないとか、何をしても無力だと感じ続けていたりしていませんか。
こうした状態が続いているなら、それは「ただのすれ違い」ではない可能性があります。
一時的な夫婦喧嘩による感覚と、慢性的な支配や暴力による感覚は、ときどき見分けがつきにくいことがあります。しかし、もしあなたがいつも怯え続けているなら、その感覚は過小評価できません。
「私が過敏なだけ」「私が我慢すれば」と自分を責めないでください。本当にDVやモラハラだったら、悪いのは暴力をふるう側であり、あなたではありません。
もし本当に危険を感じているなら、身の安全を最優先にしてください。躊躇なく、警察や自治体の相談窓口など公的な支援を求めてください。
【外部リンク】
内閣府|DV相談ナビ
ワンオペ育児の限界
「ワンオペ育児がしんどい」
「もうむり」
そう感じているなら、それは甘えでも弱さでもなく「一人で抱えすぎている」からかもしれません。
周りに家族や知り合いがいても、「実際に休める時間がない」「本音を安心して吐き出せる場所がない」のであれば、心は少しづつ孤立してしまいます。
育児を一人で続けて疲れ果ててしまうのは、あなたの努力や頑張りが足りないからではなく「育児を支える仕組みが不足している」からなのです。
その不足を補うには、たとえば、次のような取り組みが考えられます。
「パートナーとの役割分担を感情論ではなく「具体的なタスク」として話し合ってみる」
「一時保育や地域の子育て支援(ファミサポなど)外部の手を借りる」
「オンラインも含め、ゆるくつながれる場所を持つ」
「物理的な支援が難しいときはカウンセリングを受けるなど「気持ちを受け止めてもらえる場」を持つ」
あなた一人の忍耐力や根性論で乗り切る必要はありません。仕組みを見直したり取り入れたりする必要がある、ということに気づけたこと自体が、すでに一歩前進しているのです。
分かってもらえない
「どれだけ頑張って伝えようとしても、パートナーに伝わらない」
「どうしてわかってくれないの」
「私だけがしんどい気がする」
そんな不満を抱えながら過ごしていないでしょうか。
その感覚は、わがままではありません。人は誰でも、苦しみが大きくなればなるほど「相手が悪い」や「ぜんぶ自分が悪い」などと白黒ジャッジしてしまいがちです。
本当は、自分とパートナーとの間には広大なグレーゾーンがあります。
自分はパートナーに何を期待しているのか。何が満たされてなくて何がつらいのか。本当はパートナーとどんな関係を望んでいるのか。これらを少しずつ言葉にしてみませんか。
すると、単なる感情のぶつかり合いから、対話による夫婦のコミュニケーションが生まれてきます。
明日への第一歩
心の回復や夫婦関係の見直しに「これが正解」というものはありません。
休むことが先決の人もいれば、環境を整えることが必要な人もいますし、ときには医療的な支援が必要な場合もあります。夫婦それぞれ、ケースバイケースといえます。
ただ、一つだけ言えるのは、「全部自分だけで抱え込み続けること」は、あなたの心の回復を遅らせてしまうということです。
夫婦カウンセリングを受けることは弱さの証ではありません。今の自分の状態を一緒に整理してくれて、夫婦関係のどこが問題で、どこに可能性があるのかを一緒に探してくれて、どんな選択肢があるのかを感情に流されずに一緒に考えてくれる、そういう伴走者があなたには必要なのです。
そんな伴走者を持つための方法の一つがカウンセリングなのです。
私たちは夫婦関係にまつわるさまざまなテーマを扱うことができます。実際に、夫婦カウンセリングを受けたことで、感情的にならずに話し合えるようになった、相手の考え方や感じ方を初めて理解できた、「自分を大事にしていい」と思えるようになった、と感じていただけるようになった方が多くいらっしゃいます。
「私が我慢すればいい」
「誰かに話しても無駄だろう」
「こんなことで相談していいのかな」
と自分を押し込めているなら、その気持ちを疑ってみてほしいのです。カウンセリングは「もうむり」になってからの最後の切り札ではなく、「ちょっとしんどくなってきたぞ」と感じたときに利用する心のメンテナンスなのです。
夫婦としてどうしていきたいのか、自分は本当はどう生きていきたいのか。その答えは自分の中にあって、カウンセラーは答えを持っていません。
しかし、カウンセラーが一緒に考えてくれるだけで、見えてくる景色が大きく変わることは事実です。
今のつらさを言葉にすることから始めましょう。「うまく話せる自信がない」「何から伝えればいいかわからない」という状態でもかまいません。そのお手伝いをするものカウンセリングなのです。
この記事を書いた人

矢部 和也
cochi 事務局
日本キャリア・マネージメント・カウンセラー協会会員
アメリカカウンセリング協会会員
産業能率大学で心理学を学んでいる社会人学生です。夫婦の関係性について社会正義の視点で研究しています。テーマは「個人心理と社会構造から見る現代夫婦のあり方について」。夫婦の幸せを“心の問題”と“社会の仕組み”の両面から捉え、新しい夫婦の形を提案しています。



